金属アレルギーとは

金属アレルギーとは何?どうしてなりやすいの?
アトピー性皮膚炎の方が起こしやすい金属アレルギー、ご存知でしょうか。
一度発症してしまうと、完全に感知するのは難しいと言われています。
ですので、出来るだけ早いうちから、肌身に付けるものは気を付けていくことが大切なのですね。
完治の難しい金属アレルギーに、どうしてアトピー性皮膚炎の方がなりやすいかと言うと、アレルギー体質と言うことがあげられます。
金属に含まれるニッケルなどの成分が汗などで溶け出して皮膚がアレルギー反応を起こしてしまうのですね。
頻繁に腕時計やネックレスなどのアクセサリーを付けている方には、深刻な問題となってしまいます。
そして、口内に銀や金の詰め物やかぶせ物をしている場合、口内で長い時間を掛けながら少しずつ溶け出していく成分に、体がアレルギー反応を起こしてしまっているとも言われています。
銀や金は純正だと柔らかく、形を形成することが出来ないので、他のニッケルなどの金属と混ぜる必要があるのですね。
銀歯・金歯といっても、純正ではなくて、色んな物質が混ざって出来ているのです。
これらは保険がきくので、比較的安価で治療を受けられるのですが、アレルギー体質には辛い選択になってしまうこともあります。
金属アレルギーが主に影響するもの
- ネックレス
- アンクレット
- ピアス(ボディピアスも)
- 腕時計
- 指輪
- 歯の詰め物・かぶせ物
ザックリ挙げるとこんなところかなと思います。
汗や唾液によって、少しずつ溶け出していってしまうのです。
他に口内と同じように危険なのは、ネックレスもそうなのですが、一番はピアスです。
マグネットピアスはまだ影響が少ない方ですが、体に穴をあけて金属を通すタイプのピアスだと、粘膜に接してしまうので本当に危険です。
筆者のようにアトピー性皮膚炎の方は、すぐさまかぶれてしまうでしょう。
安易に耳に穴をあけて、ファーストピアスに金属ピアスを付けていたら耳たぶがとんでもないことになってしまいます。
【 体験談 】
ちょっとした体験談なのですが
筆者は、高校3年生の時に耳にピアスの穴を開けました。
その頃のことです。
当時はそれがお洒落だと思っていたのですね。
時期が悪いことに、穴をあけたのは夏休みでした。
言われたとおりに消毒をしていたつもりでしたが、しっかり出来ていなかったのか、回数が少なかったのか、効果がなかったのか…、今となってはわかりませんが耳たぶが大きくぷっくらと腫れてしまいました。
ピアスの穴部分の皮膚が金属に反応して化膿し、しばらくは痒くて仕方がありませんでした。
すぐに耳鼻科か皮膚科にお世話になったのですが、いい加減でしたのでこの辺のことはよく覚えていないのです。
「膿んじゃったね」と言われた記憶くらいです。
しかし、本当に参りました。
耳たぶの完治には時間がかかりましたし、なによりも学校が始まってしまったので、隠すにもバレバレで…。
しばらくして元の耳たぶに戻ったのですが、その後もピアスは懲りずに続けていました。
それからだと思います。
高校を卒業し、数年後に社会人になるのですが、ネックレスをすると首が痒くて痒くて仕方がなくなってしまうのです。
可愛いネックレスを見つけても、直接首に付けられないのですね。
なんとも気持ちが沈んでしまうんです。
そういう気持ちにはなってもらいたくないので、子どもたちには注意をしていきたいと思っています。
もちろんネックレスはたくさん種類があるしおしゃれもいろいろ幅が広く出来るので、ここにこだわらなくても良いのですが、「あれは出来ない、これもダメ」というのはなるべく少ない方が良いかなぁと思っています。
もともと喘息持ちでもあるので、行動に制限があったり、吸入で朝晩拘束されているので、子どもにかなりのストレスはあるのです。
子どものうちは大変だけど、しっかりと選択をしながら楽しく過ごしていってほしいと思っています。
簡単ににできる対策は?
さて、金属アレルギーの対策を考えていきます。
まず、小さいころから金属アクセはつけないようにすることで、危険を先延ばしにできます。
小さいころから、金属アレルギーのことを少しずつ教えてあげるのも良いですね。
大きくなっておしゃれがしたい年頃になった時に、小さいころに教えた知識が役に立ってくれたらいいですね。
【 どんな金属が危険なのか 】
危険なのはニッケル、コバルト、クロムこの辺りです。
平成27年度 家庭用品等に係る健康被害病院モニター報告では、
1.家庭用品等に係る皮膚障害に関する報告
という項目に以下の報告がありました。
(1) 報告の概要と考察
・報告事例総数は、134例(平成26年度96例)でした。
・最も多く報告された家庭用品の種類は、装飾品で47件(31.3%)でした。
・性別は、女性が109例(81.3%)と大半を占めました。
・皮膚障害の種類は、「アレルギー性接触皮膚炎」90件(64.7%)と「刺激性接触皮膚炎」37件(26.6%)がほとんどを占めました。
・パッチテストの結果では、ニッケル、コバルト、金にアレルギー反応を示した例が多く見られました。
家庭用品等を主な原因とする皮膚障害は、原因製品との接触によって発生する場合がほとんどです。製品を使用することによって、接触部位に痒み、湿疹等の症状が発現した場合には、原因と考えられる製品の使用を極力避けましょう。また、早期に専門医を受診しましょう。
こうは言っても、パッと見てどんな金属が混ざって使用されているかはわからないですよね。
でもおそらくほとんどの金属アクセサリーには何らかのアレルゲンになる物質が入っていると思っていいと思います。
ですので
- 金属が使われていないアクセ
- 洋服の上からつけて直接肌に触れない
- 短時間で着用を外す
- 腕時計のベルトはアレルギー反応がない物
という対策が大切になってきます。
アクセサリーをつける習慣があると慣れるまでは面倒ですが、これらのことに気を付けていくことで、アレルギー反応を抑えていくことが出来ます。
【 歯の詰め物・かぶせ物のこと 】
アレルギー反応を起こさないと言われている歯科材料もあります。
それがセラミックです。
よく聞くと思います。
とても強い素材で、経年劣化による色の濁りもほとんどなく、自然に近い色の仕上がりになるので審美的にも優れていると言われています。
しかし、保険が使えないので、歯科医院によって実費で1本あたりおよそ8万~15万円ほどかかるとも言われています。
なかなかすぐに出せる金額ではありませんね。
このため、アレルギー体質の方は日頃からなるべく口内環境を整えておくべきと思います。
すでに詰め物をしている場合でも、これ以上口の中に金属を増やさないためにも、注意していくことが大切です。
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